帰路

教習所の送迎バスの停留所は仕事場の最寄駅の真横にある。駅の手前には大通りを横切る横断歩道があり、これがわたしにとって厄介な存在となっている。まっすぐ進めば温かい夕食へ向かう道、横に曲がれば夜遅くに家の扉を開ける道。

横断歩道の信号が考える時間の猶予を与えた結果、わたしの右足と左足はまるで別の意思をもったかのように異なる方向を目指す羽目になる。

あと2ヶ月と少し

今日も病院での勤務を終えた後、教習所行きのバスを待つため職場で時間をつぶした。退屈な講義をひとつ聴き終えて、疲れた体を電車にあずけながらフランスの子育てについて書かれた本に目を通す。忙しく過ぎていく日々に焦燥しながらも、お腹の中の我が子の為に過ごす日々に尊さを感じている自分もいる。家に着くと、そんなことは知らない飼い猫が体をすり寄せてきた。